このページでは、株の売り方についてご紹介します。
実際の注文画面も解説するので参考にしてください。なお、関連ページもあります。
<関連ページ>
売り時を決めておこう
売買益を得るには、保有している銘柄の株価が値上がりしたタイミングで売ること。
しかし、タイミングを探っているうちに株価が値下がりし、売り時を逃すことも往々にしてあります。
一番の安値で買ったり。高値で売ったりすることは、プロの投資家であっても滅多にできることではありません。
株式相場にも「頭と尻尾はくれてやれ」という格言があります。
高値や安値に過度にこだわると売買のタイミングを逃したり、投資リスクが高まったりとあまり良いことはありません。
短期売買で売却益を得ようと考えているなら、あらかじめ自分で「売り」のルールを決めておいて、目標を達成したらさっさと売ってしまうというのが売却益を確実に得るための一番の秘訣です。
つまり、利益確定の秘訣は、あまり「欲張らないこと」とも言えますね。
株価が上昇中の売り時はいつ?
株価が上昇していると「もっと上がるのでは?」と欲が出てしまいがちですが、そうして売り時を逃して「やっぱりあの時売っておけば良かった」と後悔するのは精神衛生上良くないですよね。
「目標金額を達成したら売る」「元本が確保できる分だけ売る」など、あらかじめ自分の中で目標を決めておき、目標を上回ったら潔く売ってしまうのも一つの方法です。
あとは上昇のスピードも売るタイミングの判断基準になることがあります。
ゆっくり上昇している時はその銘柄の需要がジワジワと高まっていることが考えられるので保有を継続した方がいい場合があります。
一方、買い材料のニュースが流れて株価が急上昇した時は一回利益確定してしまうのも手だと思います。
材料株の短期売買が目的の投資家(この投資家を「イナゴ投資家」と呼びます)が多く入ってくるため、一時的に上昇してもすぐ元の株価に戻ってしまうことがあるからです。
一旦利益確定した後、元の株価に戻った頃に再び買い直すことで利益を逃さずゲットできます。
株価が下落中の売り時はいつ?
反対に、株価が下がり続けているときの「売り時」を決めておくことも大切です。
株価が下落したから、「買った時の水準まで株価が戻ったら売る!」など気長に待つ人も少なくありません。
それは1つの方法ですが、注意したいのは、株価が買値に戻るまで待っていることで、新たな投資チャンスを逃してしまうこと。
そういった事態に陥らないためには、「決めておいた下限を下回ったら売る!」などを決めておき、思い切って「損切り」する勇気を持つことも大切です。
潔く損を確定し、新たに別の株に投資することで、売却益を狙うのです。
また、株価が上昇しているときであっても、下落しているときであっても、買った時の株価とは関係なく、現在の株価が割安なのか、割高なのかを見定めることも重要です。
自分以外の投資家も基本的にその企業の株価が割安なのか割高なのかを考えて売買しています。
もし自分が買った時の株価より下がっていたとしても、他の投資家からみて割高だと考えられれば更に売られて株価は下がります。
そのままにしておけば損失は拡大してしまいますし買われる可能性も低いので、将来買った時の水準まで株価が戻ったとしても時間がかなりかかってしまいます。
そうなるとお金を損するだけでなく、時間も損することになります。
そうならないためにも株を買う前にまず損切りの基準を決めることが大事です。
もし思惑と違ってある銘柄で損を出してしまったら、気持ちを切り替えて新たな銘柄で売却益を狙うことで資産を増やしていきましょう。
株価の上昇時、下落時それぞれの「売り時」を自分で決めておくことが大切。
売り注文の出し方ってどうやるの?
保有している株の価格が、購入時よりも上がって、そろそろ儲けを得たいと思ったら、売り注文を出します。
買い注文の時と同様に、指値注文か成行注文かを選びます。
指値注文で売却する場合は、まず株価情報で現在の取引状況を確認します。
この価格で売りたいという額が決まったら、価格を指定して注文を出します。
出来高が高く、株が活発に取引されているときは、取引が成立しやすいのですが、それでも自分の指定価格で買ってくれる人がいないと、売却することはできません。
一方、成行注文の場合は、買い注文の時と同様、価格より売ることが優先されるため、場合によっては思った以上に安価となる場合があります。
成行注文では、買い注文を出している人の中で、一番高い人から優先して取引が成立していきます。
早くに売り注文を出した人から順に売却できるので、買い注文の情報をチェックして、指定されている価格の一番安い価格になってもOKと思えば、成行注文を選択します。
株価が下落して回復しないなら、ロスカット(損切り)も時には大切!
株価が予想通り上がっていけばいいのですが、当然、予想が外れることもあります。
そんな場合は、これ以上損失が拡大するのを防ぐために、ロスカット(損切り)をする必要が出てきます。
株価の下落が続き、回復する見込みがない可能性が高まったら、購入した価格よりも安く売ることになっても、勇気をもって損切りしましょう。
以下の図は、2018年6月の【2338】ファステップスの実際のチャートです。
一時は株価が上がったものの、その後は株価が下がっていることが分かりますね。
赤丸で示した時点で損切りができていれば、少ない損失ですみましたが、希望的観測にすがり損切りを怠ると、さらに株価は下がってしまう結果にも繋がります。
このくらい下がったら損切りをするという限界点を決めていると、ズルズルと損失を拡大せずにすみます。
ちなみに、指値注文だと、取引が成立せず、損失が拡大する恐れもあるので、価格設定に注意が必要です。
実際に損切りをするに当たっては、逆指値注文(ストップ注文)を使いこなすことが必要です。
逆指値注文は、損してもOKな限界点を決めて、それ以上の損失が出ると自動で損切りを行ってくれる注文方法です。