『株式投資という言葉は聞いたことがあるけど、実際どういうことをしているのか分からない…』
という方は多いのではないでしょうか。
株式投資といいますが、そもそも「株式」「株」とは一体なんでしょうか。
「株(株式)」は投資家が事業に出資したことを示す証書!
例えば、何か事業を興そうとしたとき、大企業であればあるほど莫大な資金が必要になりますよね。
資金を調達する方法としては銀行などの金融機関から融資を受けることが挙げられます。
ですが、それ以外にも、「一般から広く出資者(投資家)を募り資金を集める」方法があります。
一般から広く出資者(投資家)を募り、出資者からお金を出してもらった代わりに、その証明として発行するのが株です。
そして、企業が発行する「株(株式)」を購入することを「株式投資」と呼びます。
株式投資のしくみって?
株式投資は「誰かが買い、誰かが売る」というしくみによって成り立っています。
そして、株式投資の仲介役を証券会社が担っています。
例えば、「10万円で株券を買いたいAさん」がいたとして、一方で「10万円で株券を売りたいBさん」がいるとします。…売買の条件が合ってますよね?
ここで証券会社が双方の仲介を行い、Aさんは株式を購入することができ、Bさんは株式を売れるというわけです。
株には種類がある!
一口に「株」といっても、さまざまな種類に分類することができます。
まず大きな区分けとして、海外の株式市場に上場している海外株式と、日本国内の株式市場に上場している国内株式とに分けることができます。
■流通場所による分類
- 海外株式…海外の株式市場に上場している株
- 国内株式…日本国内の株式市場に上場している株
さらに、与えられる株主の権利によって細かく分類することができます。
証券取引所などで通常、売買されている株は、「普通株」に分類されます。
普通株は株主総会における議決権や配当金による利益の分配を受ける配当分配請求権など、さまざまな権利が保障されています。
- 普通株…株主の権利に一切制限がない株
- 種類株…権利などの内容の異なる株
▶例をご紹介!
- 配当優先株
- 議決権優先株
- 議決権優先株
- 譲渡制限株
また、「上場株式」や「非上場株式」など、株が売買される場所による分類もあります。
■上場・非上場による分類
- 上場株式…証券取引所などで売買されている株。証券会社を通じて売買可能。
- 非上場株式…株を上場していない企業の株。一般の投資家が売買できない。
買えない株と買える株がある
日本国内には企業法人はおよそ170万社もあるといわれています。
しかし、個人投資家が株式の取得などを通してすべてを投資の対象にできるわけではありません。
つまり、買えない株と買える株があるんです。
一般の個人投資家が株を購入できるのは、証券取引所に上場されている「上場企業」に限られます。
上場していない会社は「未上場会社」といわれ、株を所有できるのは創業者、会社の経営者とその一族、取引関係者など、ごく一部の人です。
ただし、未上場会社でも新規で上場することがあります。その場合は証券会社を通じて売り出されます。
新規上場株はIPO(用語集に飛ぶようにする)と呼ばれ、その後市場で取引できるようになります。
また、上場企業でも、上場基準を満たさなくなった場合は上場廃止となって市場での株の売買ができなくなります。
株主になるってどういうこと?
「株を買うこと」とは、すなわち「株主になる」ことを意味しています。
そして、「株主になる」とはつまり、会社の所有者になることを意味しています。
株に出資することと引き換えに、持っている株数に応じた会社の所有者になれるというわけです。
とはいっても、株を買っただけでは株主として認められません。
株主としての権利が確定するには、株の名義書き換えをするか、保管振替制度を使って実質株主としての届け出を行い、株主名簿に登録されることが必要です。
保管振替制度とは、株券を「証券保管振替機構」に集め、一括して管理するという株券の保管制度です。証券保管振替機構は通称「ほふり」と呼ばれます。現在、日本における発行済みの株式の約6割の株券をこの「ほふり」が保管しています。
つまり、株主になるには以下の流れとなっています。
- 「株」とは、株式会社が投資家に対して発行した証書
- 株を持った人は「株主」になる
- 投資した企業の業績が良ければ「値上がり益」「配当金」「株主優待」などの見返りを得られる
- 株式投資は元本保証ではない。購入株が値下がりすると、損失を被ることも
- 1単位以上の株を保有で誰でも株主に。正真正銘の株主として認められるには、株主名簿への登録が必要
初心者は何から始める?
では、初心者は何から始めたらいいのでしょうか。
初心者が何の知識もなく株式投資を始めるのはさすがに無謀といえます。
投資をスタートさせるには、投資用資金と証券口座の開設が必要です。
口座開設の際は、自分の投資スタイルに合ったところを選びましょう。
※参考※
証券会社選びは「証券会社の選び方」に記述しています。
それ以外にも、株式や投資に関する知識を身につけたり、投資したい会社について調べることも大切です。
また、経済を中心とした世の中の動きを知ることも大事です。株価は、主に経済情勢に左右されて動くからです。
そして準備ができたら、まずは株を買ってみましょう。慎重に考えることも大事ですが、慎重を期して考え出したら際限がありません。とにかく実践あるのみです!
結局のところ、実際に株式投資を始めて、失敗を繰り返して試行錯誤しながらノウハウを学んでいくという方法が一番の近道なのです。
実践で経験を積む際には、資金を一度につぎ込むのではなく、少しずつ投入するようにしましょう。ある程度の失敗を想定して、リスクを分散させるのです。
投資用資金は、ある程度まとまった金額が必要です。といっても生活費を投じてしまうのではなく、あくまでも余裕資金で行いましょう。
理由は、心のゆとりがなければ、冷静な判断が下せなくなる可能性があるからです。
株式投資までの道のりは以下の通り
- 投資資金の準備
- 口座開設
- 株式投資の基礎知識を身につける
- 情報収集を行う