株式投資は、買い時よりも売り時を判断するのが難しい、というのは多くの投資家から聞く声です。
これから紹介するCさんは、ホールドを続けた結果、売り時を逃してしまった一人です。
今回ご紹介するのは、38歳主婦Cさんです!
Cさんは、投資歴6年だそうですね。
それで、2014年の2月に、東日本旅客鉄道(9020)に目をつけて株を購入しました。
どうしてその株にしたんですか?
平均価格9200円ほどで300株購入しました。
株価はどうなったんですか?
自分の読みは間違っていなかったと思い、ホッとしました。
上昇トレンドに乗ったという、セオリーに徹した買いが功を奏しましたね。
そのまま順調に上昇して、2015年の夏には1万2000円を超えました。
順調に上がりましたね!では、利益確定ですか?
そのままホールドしていました。
9200円から1万2000円に上昇なら、上々の出来だと思うのですが、なぜですか?
といっても、相場を見て上がると予測していたわけではなく、完全なる願望です。
大丈夫ですかね、上昇が続いている間にトレンド転換を見逃さなければいいのですが…
…けど、
イヤな予感ですね
さっきまであんなに上昇してたのに、あまりの急落ぶりに呆然としました。
ですが希望は捨てきれず、成り行きを見守りました。
その後どうなったんですか?
ここまできたらもう意地です(笑)
どうしよう、不安しかないんですけど(笑)
1万円まで下げた株価は、秋口には再び上昇トレンドになりました。
11月にはなんと1万2000円超えです!
あぶなかったですね~。前回より高値ですし、これでいよいよ売りですね!!
さらなる高値を目指してホールドを続けました。
上昇トレンドはいつかは止まってしまいますよ!
その後どうなったんですか?
…とはいかないですね。
願いもむなしく株価は下落してしまいました。
問題はこの後どこで利確するかですよね。
その後、どうしたんですか?
それで、買値を下回るすんでのところで売却しました。
天井で売りたい!という欲にかられて売り時を逃してしまいました。
そこまでして利益を追求したのには、なにか背景があったんですか?
学生時代からの友人で、株でかなりの利益を出していると聞いたんです。それで、「負けたくない!」って思ってしまって…。
対抗心が強く出てしまったんですね。
ライバルの存在もあって、感情のコントロールが難しくなってしまったんですね。
もし対抗心もない冷静な状態なら、ここまでホールドせずに利益確定していたのかも…。
そう思うと、やるせないですね。
あとは、分析もせず希望的観測でホールドして欲張っても、いい投資はできないことも痛感しましたね。
株価はいつまでも上がり続けているわけではありません。
上昇トレンドもいつかは止まります。
上昇トレンドが続いている間にトレンドが転換したと判断したら、すぐにでも利益確定すべきです。
天井で売りたいという気持ちはだれにでもありますが、その「欲張り」が、みすみす利益を逃してしまいかねません。
【先人に学ぶ!相場格言】
『魚の頭と尻尾はくれてやれ』
欲張るなという戒めです。
投資家にとって理想は「最安値で買って、最高値で売る」ことでしょう。誰もが利益を最大限上げたいわけです。
とはいえ、決して欲張りすぎてはいけません。最安値で買って最高値で売るというのは、プロであってもそう簡単にできることではありません。
値は刻一刻と動き、取引されていく中で、その一瞬をとらえることは偶然でしかできず、「最高値」と「最安値」というのは、あとで振り返ってから分かるものです。
上げ下げを繰り返すなか、上昇している株価を見つつ「まだ上がる」と信じていても、いつかは反落していきます。そのタイミングを逃すと、その悔しさから「また上がる」という希望的観測にすがり、みすみす利益を失ってしまいかねません。
「利益をすべて自分のものにしたい」と欲張ると、かえって利益を減らしてしますものです。
わずかな利益を貪欲に求めずに、「底値ゾーン」「高値ゾーン」といったゾーンで考えるのが良いでしょう。
「少しなら他人にも利益を分けよう」というくらいの余裕あるスタンスが、高値圏を逃さず利益確定を行い、コンスタントに利益を積み上げるコツです。
⇒トレンド転換したと判断したら、すぐに次の投資行動に出るべき!